(1)陰陽五行
陰陽五行思想(いんようごぎょうしそう)は、中国の春秋戦国時代ごろに発生した陰陽説と五行説、それぞれ無関係に生まれた考え方が後に結合した思想。陰陽五行説(いんようごぎょうせつ)、陰陽五行論(いんようごぎょうろん)ともいう。陰陽思想と五行思想との組み合わせによって、より複雑な事象の説明がなされるようになった。 陰陽道などにおいては、占術などに用いられる事もあった。
(2)九星気学
九星気学(きゅうせいきがく)とは、生れた年月日の九星と干支、五行を組合わせた占術。方位の吉凶を知るために使われることが多い。九星術を元に明治42年に園田真次郎が気学としてまとめたものと、それ以前の九星術と合わせて九星気学と総称される。生年月日によって定まる九星と十二支と、方位の吉凶を知りたい日の九星と十二支を元に占う。九星と十二支は年・月・日・時のそれぞれにあるが、このうち年と月が運勢に大きく関係するとされる。また、生年によって定まる九星を本命星、生まれ月によって定まる九星を月命星という。
九星はある決まった法則で各方位を巡回することになっており、生年月日によって定まる九星と十二支との関係で各方位の吉凶を占う。
(3)紫微斗数
紫微斗数(しびとすう)は、占いの一種。唐末から宋の時代にかけての有名な仙人であった陳希夷が創始したと伝えられている。紫微斗数の名前は、北極星(太一、天皇大帝)である紫微星を主とする星々から運命(=数)を量る枡(=斗)を意味している。
中国や台湾ではよく知られており、子平(八字、四柱推命)と併用されることもある。日本ではあまり知られていなかったが、最近は徐々に知られるようになって来ている。もっとも日本において第二次大戦以前から阿部泰山が紫微斗数の講習を行っており、これは香港や台湾における紫微斗数の流行に先駆けている。現代の紫微斗数は幾つかの流派に分かれているが、どれも明の嘉靖29年(1550年)に出版された『紫微斗数全書』を原典として、その上に各派独自の解釈を加えている。『紫微斗数全書』の著者である羅洪先は陳希夷18代の子孫から紫微斗数を解説した書籍を伝授されたとしている。
ただし、北派紫微斗数、道蔵紫微斗数あるいは術天機太乙金井紫微斗数、十八飛星策天紫微斗数等と呼ばれる占術は、紫微斗数の名前を共有していても本項の紫微斗数とは全く異なる技術体系を持っている。そこで本項の紫微斗数を北派紫微斗数と区別するために、南派紫微斗数と呼ぶことがある。
英語圏でも知られるようになってきており、紫微斗数の読みそのままのZi Wei Dou Shuや紫微星をもじったPurple Star Astrologyと呼ばれている。
(4)姓名判断
姓名判断(せいめいはんだん)とは、数秘術の1つであり、人の姓名からその人の性格や人生の趨勢、適職、恋愛の傾向、結婚運・家庭運、かかりやすい病気など、一般に運勢として総称される事柄について解釈を与える手法の一つ。
日本では伝統的に、人の姓名で使用する文字の画数から5つの格数を算出し、それらに与えられた伝統的・経験的な解釈に基づいて解釈を行うものが主流を占める。本項でも、この立場について解説する。加えて、生年月日(人物の持つ本来の性質・役割)と、姓名の陰陽二気(身体的調和)、および姓名が発音されるときの音を五行に対応させた際の調和、八卦・九星などの数理との関係、姓名を文として解釈するところの意味などを考慮して、総合的な鑑定を示す流派もある。
他方、少数ではあるが、姓名の音(母音、子音)に着目する流派も存在する。
姓名判断は古代中国の陰陽五行説という哲学的思想に端を発しているが、近代では各人の実際の人生や運勢を検証したうえで、5運の画数と照らし合わせて画数の意味に修正を加えるというデータ重視の考え方が主流となっており、占いから統計学的なものへと変貌を遂げている。
姓名判断に科学的根拠が示されているわけではないが、名前が運勢を左右する理由として、名前から本人や他人が受ける印象がその人の人生の傾向に影響を及ぼしているのではないかといった幾つかの説がある。
(5)易占
周易(しゅうえき)は易経に記された、爻辞、卦辞、卦画に基づいた占術である。「易」の意味は、変化、蜥蜴、日月、など、昔から諸説ある。易経は、周王朝時代に成立し、周文王の作とされている。伝説以上のものではない。また周易には風水や姓名判断にて数字で吉凶を占う数秘術的な数理法も存在する。
「運命を決定論として考えるのは間違いである。それは決定論と思いこんだ人の上にしかやってこない。運命は変えられるのだ。動かせない運命というものはあり得ない。 あらかじめ定められているとか、予定されているとかいったものではないのである。 易が指摘しているのは、われわれが神(この宇宙を創造した偉大な存在)と調和する ことによって、変えられるということを教えているのだ。もし動かせないものである ならば、われわれはそれを占う勇気があるだろうか。「易経」が数千年も人類の知恵 として残り得たであろうか。われわれは未来を変えることができる。幸福と健康、平和と豊かな人生を選択することができるのだ」---ジョセフ・マーフィー
(6)タロット
タロット占いには、大アルカナと呼ばれる22枚のカードだけを使う方法と、小アルカナと呼ばれる56枚のカードも合わせて計78枚で占う方法がある(大アルカナはメジャー・アルカナ、小アルカナはマイナー・アルカナともいう)。少々特殊ではあるが、小アルカナのみを使う占いもある。
まずカードを裏向きにして机の上に置きシャッフルする。そしてシャッフルしたカードの中から数枚を引いて机の上に並べる。カードの並べ方には様々なものがあり、カードの並べ方のことをスプレッドと呼ぶ。
それぞれのカードには寓意的な絵、もしくはワンド・カップ・ソード・ペンタクルといった絵が描かれていて、占う者はカードに描かれた絵を解釈することで占い結果を読み取る(リーディング)。カードの名称から意味を辞書的に意味を調べるのでなく、カードに描かれている光景を基に意味を感じ取ることが必要である。カードの解釈は正位置(上下の向きが正しい状態)ではカードの本来の解釈を表し、逆位置(上下逆さまの状態)では正位置の解釈が「弱まる・過ぎ去る…」のように解釈をする占い師が多いが、正位置・逆位置の区別を行わないタロットデッキや占い師も存在する。
(7)手相
手相は古代インドが源流の古い占いである。仏教とともに手相占いがインドから中国に伝わり東洋の易学を取り入れて発達したものが日本に伝わった。西洋手相術、東洋手相術、各流派がある。 また、古代インドから中東アジアや、ヨーロッパにも伝わったが、手相や他の占いがカトリックの教えに反するという理由で弾圧を受けたため、ヨーロッパに普及したのは19世紀頃の近代になってからである。